三輪壽雪(十一代三輪休雪)1910-2012
山口県生まれ。本名 節夫。休雪号を息子に譲った後は、壽雪を名乗る。父は9代三輪雪堂。若くして、かつては長州藩の藩窯であった三輪窯を継承しましたが、明治維新以降の藩の解体に伴い萩焼でも転廃業が相次ぎ、家業の維持に懸命に取り組みました。その一方で、旧藩主の伝手で財界茶人の名器を拝見するなどして陶磁器の研究に取り組みました。兄とともに古萩焼をもとにした休雪白の開発を行うといった伝統に則った作陶姿勢と、自身の独創性を最大限発揮したいという革新的な作陶哲学とを組み合わせを志しました。その探求は、伝統技法である荒々しい造形感を生み出すために荒土をわざと陶土に投入する鬼萩手に辿り着き、茶陶の萩焼から現代陶芸の萩焼への革命を起こし、1983年に「萩焼」の分野で人間国宝に認定されました。
- パブリックコレクション
- 東京国立近代美術館、山口県立萩美術館、岐阜県現代陶芸美術館、茨城県陶芸美術館